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私のおっとり旦那 / 社会性がない木崎アオコさんの本が理解できない

日本語を勉強している子に、日本語を学ぶのにおすすめのマンガを聞かれた。教科書ではカッチカチな敬語が中心だから、友達や家族と話すようなくだけた言葉も身につけたいそうだ。

日本のマンガはアメリカでも大人気なのだが、ファンタジーやバトル系が中心。なので一緒に図書館に行った時、日常的な生活の中で使われる言葉遣いが載っていそうなマンガを選んであげた。

それがこのマンガ。木崎アオコさんの「私のおっとり旦那」

そして1週間後、その子から「どうしても意味がわからないページがあるから教えてほしい」と質問された。そのページがこちら。

社会性がないとされるアオコさんが、バイト先でスタッフを困らせているシーン…なんだが、んん?私も意味がわからない。ここで問われている「社会性」っておかしくないか?

お店のために無償で出れるのが社会性を身につけた人?
時給以上の働きをしても無償でOKなのが社会性を身につけた人?
面接の時に伝えた自分の希望は無視されてもOKなのが社会性を身につけた人?
みんなに合わせるのが社会性を身につけた人?

質問してきた子は、単語を調べながら読んでも読んでも理解できないような社会性の意味になってしまうので、自分の日本語の訳し方が間違っていると勘違いしていたそうだ。

まあ20〜30年前だったら、そういう社会性も当たり前にあっただろうな。さぞかし大昔に出版されたのかと思って出版年を調べたら、なんとたったの2018年で目を疑った。最近じゃん!アオコさんはアオコさんのままでいい、変わらなきゃいけないのは社会の方。

私の身に付けた社会性ってこんなもんか…と悲しくなった話を思い出した↓

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日本語は学ぶのが難しいと言われるけれど、理解し難い社会の常識や察しながら進めていく会話など、言語以外の部分の方が難しいと思う。