アランの気持ち

夫が家出したその後

昨日、夫が家出するほどの大喧嘩をしてしまい、久々に家の中がどんよりとした空気に包まれた。そのまま会話なしで就寝。

今朝、すでに仕事をしていた私の部屋に、起きてきた夫が「話そう…」と入ってきた。メモ帳と万年筆までしっかりと握りしめ、話し合いへの真剣さが伝わってくる。私も夫の方へ向きを変えて座った。

*

「質問がある」

夫は私の目の奥を見つめて言った。

「なに?」私はツンと返した。

「昨日、桜はなんで怒ってたの?」

えええ~??

予想外のダメージを受け、頭に血がのぼった。

同時に、拍子抜けして吹き出しそうになった。

歯を食いしばり、怒りと笑いを必死にこらえた。

*

1時間ほど夫婦で話し込んで思い直したことは、夫も私に対して、えええ~??と感じているのは同じ、ということ。

人間が二人いれば二つの常識がある。二つとも真っ直ぐ通そうとするから、二人で手を取り合っていくことができない。

いつもはお互いが納得する中間点を見つけるのだが、今回はうまく解決しなかった。身近な人への期待をどう扱うかは、私たち夫婦がずっと取り組んでいる課題。

*

その後、用事があって外出した夫から、電柱に貼られたポスターの写真が一枚送られてきた。

私が前から行きたかったレストランのワインイベントのお知らせ。今週の土曜日に開催されるらしい。

そういえば話し合い中に、「たまには夫婦だけでデートするのも大切だと思う」と夫から言われたのを思い出したので、「ワイン一緒に行こう!」と返事をした。

夫婦でゆっくりとした時間を楽しんできたい。

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