アメリカでの学び

サポートする側にもされる側にも自然になれる

アメリカはアプリやサイトを通して人々が助け合う活動が盛んに行われている。よく見かけるのが医療費。支払いが困難な家庭にはすぐに誰かがクラウドファンディングを立ち上げ、人々の寄付が集まる。珈琲一杯ほどの金額から寄付できるので、私も今まで自分ができる範囲で参加してきた。国からのサポートですぐに補えない部分は、人々の優しさがすぐに広まり大きな力に変わることは、アメリカ社会の素晴らしい面だと思う。

戦争や紛争、内戦で他国からアメリカへ逃れてきた外国人への協力もあちこちで見かける。私が使っているご近所アプリには、難民家族のスポンサーになった人達が自分達への協力を呼びかけていた。家具や食べ物、衣服、おむつなど。私は仕事で使わなくなったパソコンを寄付したことがある。

場所も必要な物も全て自分で準備できる人だけがスポンサーになれると、調べる前から大変に思っていたが、人々の協力を得るという当たり前の意識を持てば自分にだって立候補できると思い直すようになった。うちの庭には使っていないコテージがあるので、誰かの役に立つかもしれないと夫と話し合い中。

クラウドファンディングについては、お金に余裕がない家庭だけでなく、子どもが自分で決めた課題にかかる資金集めもよく見る。チャレンジしたいことがあるから計画を立て、必要になるお金を計算し、そのお金を親が出して始めるというやり方はスムーズだが、自分でやりたいからこそ自分で資金調達をさせるのはよい経験になる。

どうかお金を寄付して下さいという姿勢ではなく、他人をひきつけ投資したいと思わせるプレゼンの仕方を学ぶ。そしてお金が集まると、その使い道や作業の進み具合をサポーターに知らせる。チャレンジの結果はうまくいったりいかなかったり、商品化されたりされなかったり。それでいい。これは大人が起業した時のビジネスの仕組みと似ているから、ここで学び得たことが必ず次に役に立つ。

サポートしてもらうことに対して申し訳ない気持ちではなく感謝する気持ちが生まれると、サポートする側にもされる側にも自然になれると思う。

人々が手を取り合い協力するあたたかな社会は、自分の行動からも広げていきたい。