アメリカでの学び

入国審査で日本のパスポートを出したら拍子抜け

仕事でヨーロッパに行き、ドキドキしながら迎えた入国審査で日本のパスポートを出したら「オッハー!ゲンキデスカ~?」と言われて拍子抜けした。オッハーが流行っていた頃に、日本人の誰かがこの方に教えたのかな。和やかな雰囲気のまま手短に入国できた。

一緒に行った外国人同僚はこの国に入るためにビザが必要で、わざわざ事前に大使館に行って証明書をもらっている。なのにピリピリした雰囲気の中で質問攻めされたあげく、裏に連れて行かれてしまった…。無事に入国できたけれど。

日本のパスポートというだけで相手の対応がゆる〜くなるのは、出張のたびに何度も経験してきた。チームメンバー(国籍バラバラ)で行動を共にするも、日本国籍の私だけ質問をあまりされないまま通過できたり、入国審査官が笑顔で覚えたての日本語で冗談を言うことがあった。

一番ゆるゆるだったのは、恋愛相談をされたこと。とある国の入国審査官が私のパスポートを見るなり「日本人だね、ちょっと手早く相談していい?デートし始めたばかりの子が日本人なんだけど、最近冷たい。気持ちを聞いたら曖昧にしか答えてくれない。意見を聞かせてほしい」と物凄く早口で言ってきた。その曖昧な内容を詳しく聞くと、彼女が別れを強く望んでいることを察したが、私はそれを彼に伝える勇気がなかった。

「曖昧すぎて私も彼女の本心がわかりません…」と考え悩むふりをすると「やっぱりわからないよね。日本人って答えを曖昧にして察し合うって聞いたけど、日本人同士でもわからないことがあるんだね。また彼女に聞いてみる。ありがとう!行っていいよ!」と入国審査をパスした。パスした …。曖昧にしながら彼と距離を置こうとしているであろう彼女もよくないけれど、私も答えを濁す日本人をしてしまった。

こんないい加減な入国審査までもがあるのは、日本人は信用されているからだと思う。日本のパスポートは世界で最も強い。外国人同僚は海外出張や旅行のたびに感じる不便さから「早くアメリカ国籍に変えたい」と言っていた。海外を行き来することに関しては、多くの国にビザ無しで行ける日本生まれで幸運だと思っている。自分で行動して築いてきた人生だけでなく、生まれた時から与えられていた人生にも感謝したいと改めて思う出来事と、過去の入国審査の思い出だった。

日本のパスポートというだけで、相手から金銭のターゲットにされる経験もした。とある国の入国審査で「パスポートの期限が足りない」と言われ、そんなことはないと思ったが言われるがまま別室に連れて行かれた。

「決まりだからこのままでは国に帰ってもらうしかない」とか「みんな気づかずに入国してこようとするんだよ、ほら」と、私のように個室に連れてこられた人たちの名簿を見せられた。日本人の名前がほとんどだった。言葉で追い詰められて、精神的に不安や恐怖を感じすぎた私は…泣いてしまった。まだ二十歳になったばかりの私を囲んで圧をかける数人のおじさん達。警察まで出てきた。色々あり、二万円払って目逃してもらい(この時点で状況がよくわからなかった)、無事に入国した。

外で待っていた現地の友達家族に全てを説明するとたった一言「騙されたのよ」と言われた。「日本人はよくターゲットにされやすいんだよ。決まりだといえば疑わないから。次は気をつけて」と警告された。はああ??そんなことがここでは普通にあるの?悔しさと怒りでいっぱいになってしまった。

入国後、公共の場での窃盗やスリ被害には気をつけようと警戒していた。しかし私はこの時初めて、入国前に関わる入国審査官までもが人を騙し、なんと警察にも悪い人がいて、1人ではなく組織でグルになっていると知り超カルチャーショックだった。

皆さんも気をつけてくださいね。

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