皆さんの体験談

なぜ日本人ばかりがカサンドラになるのか⁉️

カサンドラのアメリカ人に会ったことがない

「さくらさんの周りでアスペルガー症候群の夫を持つ奥さんは、どのように問題に対処していますか?」と聞かれることが多々あり、返答に困ることがあった。

ここシリコンバレーは、アスペルガー症候群の人が多いと言われている。IT企業が集まっているの地なので、アスペルガー症候群が多いと言われているエンジニアの方がたくさんいるからだ。でも私の周りの外国人夫婦に、夫がアスペルガー症候群で悩んでいる人がいない。

カサンドラ症候群の名を知っている人がいない。

アメリカでは「カサンドラ症候群」という名前は知られていない 状態だ。私が問い合わせた数人の精神科医や心理士は知らなかったし、周りの奥さん達(旦那さんアスペルガー、夫婦の国籍様々)も聞いたことはないと言っていた。 カサンドラの名前を使用し、アスペルガーとペアにしているのは日本だけ。

英語圏のTwitterやインスタなどのSNSを覗くと、自分をカサンドラとラベリングしてのアカウントは見たことがない。顔出しの発達障害当事者やそのご両親、カップル、夫婦、団体が中心。発達障害への正しい理解や支援ができる環境が学校はもちろん、ネット上に整っている。発達障害について、安心してネット検索できる印象はある。

幼少期に発達障害と診断されずに生き延びてきた大人たち

日本では、近年やっと発達障害が知られてくるようになった。だから発達障害当事者の大人は、幼少期に適切なケアを受けてこれなかった人。家庭でも学校でもしつけという精神的/身体的暴力があり、みんなと一緒を求められる窮屈な教育。世間一般の普通や他人の基準をクリアして評価される。特性が悪い方向へ加速しているかもしれない。それかずっと否定されてきたために極端に自信がない。人格や対人関係への影響は大いに考えられる。

教育や育った環境が絡んでいるので、発達障害だけの問題ではない。教育や家庭環境を振り返るのは、パートナーにも言えること。夫婦関係は二人のこと。

我慢してまで夫婦関係を続けない

私の周囲の友達は、夫婦関係で色々あるけれど、夫がアスペルガーだから何かに深刻に悩んでいる、というようなことはないそうだ。私達夫婦のように、アスペルガー症候群の夫が原因で「この世の終わりのような争い」はしていない。私のように、死にそうになるくらいの苦しみに陥っていない。

奥さんたちとカサンドラ症候群について話し合ったことは一度もない。夫がアスペルガー症候群であるための悩みも話したことは一度もない。

夫やお子さんの良い面ならたくさん聞いたことがある↓

褒めるアメリカ人、けなす日本人 ...

アメリカ文化を知って思うのだが、関係がうまくいかない夫婦は問題が小さいうちにカウンセリングを頼るか、うまくいかないまま結婚生活を続けていない。

愚痴を吐いて済む問題なのか

日本では夫婦問題があっても、SNSや友達に愚痴や不満を吐き出すことで、日々をやり過ごそうとしてしまう愚痴文化がある。問題解決に目を向けてパートナーと話し合うより、他人へ向けて会話をし共感を得て心を紛らわせている。

普段からパートナーに「言えない関係」だから他人に愚痴る、だと、更に深刻なパートナーシップの問題。従属する側とされる側の関係性を築いてしまったために、従属する側が相手の反応を気にしすぎて発言に恐怖心を持っていることが多いそうだ。

それを越すと「言わない関係」になる。仮面夫婦。熟年離婚。

自分の居場所が不満なら、自分の在り方や考え方の癖を改善するか、環境を変えるため自ら行動することが解決策になると思う。しかし、何もしなくて現状維持の選択をしても、愚痴文化が”表面的”に解決してくれる。愚痴文化は耐える文化ととても相性が良い。

日々の会話を諦めて「世間体、子供、家計」のために我慢して夫婦関係を保っている。でもそのやり方を何年も積み重ねることで、最初は本当に些細な不満だったものが、夫婦関係のこじれと共にすでに改善不可能な凄まじい大問題になってしまっているのではないか。それに夫婦関係は親子関係にも繋がっている。

「辛いのに、傷つけられているのに、大切にされていないのに、なぜか相手から離れられない理由」も、心のどこかに精神的な原因がある。我慢してやり過ごすという行為は、自分という一番大切な存在まで見えなくする。専門家を頼り、自分自身に目を向けてあげられることが第一ステップ。

そのままの自分が好き、家族が大好き、幸せだな。

そんな考えと現実が当たり前の時代は、他人ファーストという古くからの常識が徐々に見直されていくと同時にいつか訪れると思う。未来の大人のためにもまずは自分がそうでありたい。

アスペルガーの夫と幸せになってもいいんだ?

インスタを始めた当初「ポジティブなアカウントにやって出会えました!泣」という感激メールが殺到して驚いた。ネット情報を見て「アスペルガーのパートナーと幸せになりたい気持ちを持っている人すらこの世にいない」と思っていた人が多く、日本とアメリカの発達障害についての捉え方やネット事情にカルチャーショックを受けた。

必要なのは、自分自身や自分達だけの夫婦関係を見ること。自分が普段から人と比べてしまったり、他人からの影響を受けやすかったり、みんな一緒の状況に安心してしまうなら、ネットでの情報はマイナスになると思う。

「自分が」夫婦関係を改善したいと思っているのなら。

DMが殺到!「やっとポジティブなアカウントに出会えました😭」 ネットは情報量が多すぎて、心も知識も左右されやすいので...

男性が優位に立つ日本文化

カウンセリングで人種の話になったことがある。

アメリカと言っても人種が様々。宗教の関係で男性が優位に立つ文化の国もある。夫婦関係の形は、夫側の母親の意見に必ず従う国もある。その場合、発達障害への理解も協力的ではないことがあるそうだ。なぜなら自分達のやり方が当たり前の社会だから。祖母に一緒にカウンセリングに来てもらっても「代々受け継がれてきた家訓だから」と理解を拒むこともあるという。

日本含むアジア系も、男性が優位に立つ文化の国が目立つ。宗教はないようで、世間体という厳しい目がある。

また、男性に頼ったりつくしたり、結婚する時も男性側が女性を養い幸せにするという形がまだまだある。女は一歩下がって男を立てる、なんて価値観もある。だからそれを守っている女性だと自分の軸で立てない。だから女性の幸せが男性任せになってしまう。

夫婦の形を夫婦で話し合ったのではなく、世間一般の形に沿ってなんとなくそういう流れになったのなら、夫婦関係に亀裂が入った時に女性側が経済的に不利になることがある。

「旦那が、妻には家のことをして欲しいと言ったから私は専業主婦になったのに。今更自立なんて大変…」

でもそれは、旦那の期待や要望に応える選択を自分自身がした、という自分の選択になる。

家庭内での夫婦の立場や役割を話し合い、一つ一つ納得した上で築いて行くことが好ましい。女性の自立は社会の課題。

日本の教育が心の病を生む

私とアメリカ人の夫は、夫婦関係の改善を行う上で育った家庭環境を振り返る過程は欠かせなかった。しかし私だけカウンセラーに「日本の教育を受けた日本人」に焦点を当てられたことがあった。夫と私、同じアダルトチルドレンでも、夫は育った家庭環境、私は日本人という国民性を知る必要があった。

自分の気持ちはまず二の次で、学校や社会の理想像に従い、子どもの頃から他者欲求を叶える為にプログラム化されてきた。自分自身を疎かにしがちで、他人からの評価で自分の価値が決まる。

教育はその後の生き方に影響するもの。子供はどんな色でも染まってしまう。当たり前だと思っていた自分の受けた教育と、現在の自分の考え方の癖には共通点があるはず。

教育はその後の生き方に影響する アメリカで、家庭環境に問題がある子供達に関わったことがある。学校、カウンセラー、周囲の機関で把握してサポートする。でもその家庭の問題と...

何年も旦那に従う選択をしていたのは「自分」だった

パートナーが発達障害の方々と話して共通していたことは「何年も辛い思いをしてきて旦那に心をボロボロにされた」と、”最初は”思っていたこと。 でも、カサンドラ克服して気づくことも共通してた。「何年も旦那に従う選択をしていたのは自分だったということ。自己犠牲が辛さを生んでいた」視点が見えたこと。

「何年も何年も辛い場所で我慢する」はカサンドラ症候群ではない。それは結婚前から抱えているであろう、自分自身の気質である。

他人への依存心が強い人ほど共感依存に陥る

他人への依存心が強い人ほど「他人が自分を救ってくれる」という思考回路になっていて、他人からの同情や共感に力を注いでしまう。心のあり方は行動に繋がっているので、回復への行動が制止されてしまう。心は一向に満たされない。だから、この苦しみを誰も分かってくれない!のループに陥る。

相手の問題を自分が背負い解決しようとするタイプだと、ますます辛く感じ不満も増える。自分に自信がないと、誰かに共感され続けないと自分の気持ちを肯定できないために、他人の共感を求める続けることになる。

いずれにせよ、自分の苦しみから抜け出せるのは「自分自身」だということが心の片隅にあると状況は少しずつ変わってくるはず。心の扱いは感情的になることがあるので、心の専門家と一緒にすすめるのが適切。

自分の心を動かすのは「自分」であることは変わりない。他人ではなく、自分の存在に価値をおけるようになると心はだんだんと楽になってくる。

人は気にしている心の奥底を触れられると、ものすごく反応する

夫婦関係の改善を振り返り、気付かされたことがある。「人は見て見ぬ振りをしてきた心の奥底を突然触れられると、ものすごく反応する」ということ。ものすごい勢いで否定に走る。気にしているから無視していられない。即否定するだけでなく、触れた相手も否定する。

それこそが、自分自身の生きづらさであり、自分自身の向き合う部分である。忘れたい過去、トラウマ、認めたくない自分、プライド、人により様々だろう。このような反応の客観視は、パートナーと夫婦関係の問題を話し合っている時や、自分側の改善点を見つけるために自己分析している時に役立つと思う。

カウンセリングが浸透してきたのはいいけれど…

アメリカはカウンセリングが浸透している文化。だから悩みがあったら心の専門家に早期サポートを受ける習慣は日本よりある。

日本でも徐々に身近になってきていると思うが、皆さんの声を聞くと、何年も我慢してすでにメンタルが重症化してから行っている人がほとんどだった。夫婦関係だけでなく、親子関係も複雑な状態になっていて家族全体の問題になっている。

カウンセラーに知識や対応の差がありすぎる問題もあるそうだ。夫が発達障害だと伝えると「離婚しかないですね」と即決めつけられたり、どちらか一方の味方になったり、どちらか一方のせいにしたり、「〇〇万円で夫婦関係が変わる!」などのパッケージも存在しているそうだ。商売目的が強いと、気に入られるために過剰に寄り添ってきたり、いつまでたってもカウンセリングから”離さない”可能性もある。

心が病んでいると、特に”専門家っぽい人”の声は信じてしまうもの。自分の意見を尊重してくれて、自分のペースで勧めてくれる、相性の良い心理士さんを見つけることはサポートになる。でもまずは、ブレない自分の気持ちを持てるようになることが大事だと思う。自分の人生、自分はどうしたいのか?

カウンセラーを選ぶ時の注意点 野波ツナブログ 参照 今までカウンセリングを提供...

カサンドラを悪化させていたのは「私」

この3つ、日本で育った私は全部心当たりがあるので、カサンドラ症候群という状態を作り出して、”更に悪化”させていたのは「私」ということになる。日系アメリカ人の心理士さんとのカウンセリングでも触れた部分だ。


1. 自己肯定感が低くなってしまう教育↓

自己主張しない?できない? 昨日、アメリカ人のお友達と日本人の空気読む文化~自己主...

2. コミュニケーションの仕方の問題↓

http://www.alanandsakura.com/guess-culture/

3. 日本人はほとんどの方がアダルトチルドレンに当てはまってしまう?↓

【アンケート】カサンドラの根本的な原因は何だった? 心理カウンセリングの利用が身近な存在のアメリカでは、「...

離婚率も再婚率も高いアメリカの良い点

自己アイデンティティを形成し、自己肯定感を高めるアメリカの教育。だから「私は私」という「自分軸」で生きる人が多いのだと思う。

そういう人たちが大人になって夫婦になった時、「幸せを他人任せにしない」「自分で自分の人生を選ぶ」という姿勢があるからこそ、他人を変えようとせずに、自分らしく幸せに生きようと行動ができる。

日本文化にある「耐えることが美徳」という考えもないので、我慢してまで文句を言いながら結婚生活を続けることもないだろう。

だからこそアメリカは離婚率も再婚率も高いのではないか。離婚は悪ではないから。

発達障害について非常に遅れている日本。なのに「カサンドラ症候群」というどの国も使用していないカテゴリーが一人歩きして、解決方法は「夫の特性を学ぶ。受け入れる。相手は変わらないので〜」とこれまた被害者意識を高めるアドバイスも多い。

自分はどうしたいのか?
自分の心の声を一番に大切にして欲しい。

POSTED COMMENT

  1. mm says:

    カサンドラ、という言い方をしないだけで、アメリカにもカサンドラ的状況に悩んでいる方はいるのかもしれないです。
     
    ちょっと検索したらこんな論文がでてきて、概要にこんな一文がありました。

    ”Among families rearing children with autism quality of conjugal communication was worse than the one among families with healthy children nevertheless only women declared such a state of affairs. “

    カサンドラ症候群的状況を連想します。ほんの少し検索しただけでこういう論文が出てくるなら、日本でいうところのカサンドラ的状況にいる人は、やはりアメリカにもいるのかも?と思いました。

    アメリカにおけるカサンドラをしらべるなら、カサンドラのキーワードを使わずに調べた方が、それっぽい事例が検索できるかもしれません。