私達は激しい夫婦喧嘩はあまりせずにやってきました。夫は同期の中で一番出世して営業成績もトップ、最年少で所長にまで上り詰めた世間から見たら素晴らしい人です。
ただ家にはほとんどいたことがないし、食事も一緒にしたことが少ないです。夫婦で食事に行っても夫はずっとパソコンと携帯で仕事をしていて、その横で私はひとりでご飯を食べています。それがもう当たり前になっていました。
勇気を出して夫に訴えた、アスペルガー
夫がアスペルガーと知らなかった頃、私は夫に「辛い」と訴えましたが、反応がありませんでした。これだけ訴えているのに他人事のような夫に対して、こんな時にまで寄り添ったり共感してくれない夫に絶望しました。
そんな時、カウンセリングでアスペルガーのことを初めて知りました。私1人でいくら悩んでも解決も進展もしないのであれば、どうせ傷ついて壊れかけてるんだから、と勇気を出してなるべく冷静に論理的にアスペルガーのことを夫に訴えてみました。
「誰も悪くないし、私はあなたを責めてるんじゃない。ただ、私とこの先やっていこうという気が少しでも残ってるなら、考えてみて欲しい」夫は自分でも今までそう感じることがあった、アスペルガーについて勉強してみると言ってくれました。
すぐにどうなるとは思いませんが、夫が話を聞いてくれたことだけでも嬉しかったです。また辛い時期に戻ることもあると思いますが、まずは第一歩踏み出せたと思います。
私にもADHDの傾向があった
私はHSPの傾向が強く夫のことで色々勉強しているうちに、自分にもADHDの傾向があると気づきました。夫の振る舞いや表情に対して、人一倍過敏に反応してしまうのは、自分側にも理由があったのだと分かりました。
カウンセリングや自助会は合わない
カウンセリングや自助会も、私には向かないと感じています。私は必要以上に人の表情や感情を汲み取ってしまうので、勇気を出して夫のことや自分の気持ちを話した時に、否定されたり、わがまま、期待し過ぎなどの言葉に傷ついてきたので、これ以上そういう思いをしたくないのです。
先週、勇気を出して心療内科に行ってきました。「そりゃよくないねー、離婚しなさいw」と言われて苦笑いでした。そうそう良い心理士さんには会えないものですね。
先生２人から離婚を進められて、逆に冷静になったというか、それしか方法はないの？と思いました。
私に自助会が向かない理由は、人の怒りや悲しみに過剰に同化してしまうので、そういう場に行くと安心するよりも、より情緒不安定になりそうで怖いからです。あとは、自分自身が誰かに話したり相談することに対して、とても慎重で苦手だからです。
夫婦として前向きな答えを見つけていきたい
まだ夫婦関係を乗り越えたわけではないですが、少なくとも1人でもがき苦しんだ時期とは 明らかに変わったと感じています。もう消えるしか、死ぬしかないと思いつめていたけれど、夫がイヤな性格で私を見下してるわけでも、愛してないわけでもなかったのかも知れない、と思えたことがとても大きかったです。
アスペルガーについて数冊の本やサイトを読んで、とにかく脳の特性であって、彼の人間性の問題ではないんだと分かったことで冷静に受け止めることができるようになり、彼への嫌悪感も消えました。夫の嫌な性格や根性が悪いから酷いことを言っていたのではなかったんだと涙が止まらなかったです。夫もまた訳がわからず辛かっただろうと。
昨日、半年以上まともに口をきかなくなっていた夫と2人で花屋さんに出かけて、夏用の花壇に2人で植え替えました。膠着状態だった夫婦関係が少しずつまた動き始めました。
何か悩みや辛いことがある時、物事をいろんな角度から見てみるということです。精神状態が落ち着いてからゆっくりでいいので、今まであった辛いことを違う角度で見てみると、難解だと思っていたことも解決や理解への糸口が見えてくると思います。
その上で、これから夫婦としてどうするのかを考えてみると、悲しいだけではなく前向きな答えも見つかるのではないかと期待も込めて考えています。
