アメリカでの学び

アメリカに渡った20代シングルマザー

20代シングルマザーで看護師の日本人と、アメリカでルームシェアしていた時期があった。その人は日本でこのまま看護師として働き、一人子育てすることに、経済的不安と精神的ストレスを感じたそう。だからアメリカの看護師免許を取り、渡米し就職した。年収は日本の2倍以上の1000万になった。でも「日本が安すぎ!」と言っていた。

看護師の仕事内容も、日本はあれもこれも何でも屋さんのように多すぎ大忙しになるのに対して、アメリカはそれらの仕事を外部に発注している。だから看護師が患者さんひとりひとりに向き合う余裕がある。

世界でも日本の医療保険制度に対する評価は高いが、国民の誰もが平等に医療を受けられるため、病院へ来る人数も多くなる。それゆえに、実は治療や診察が必要ではない人達への対応の多さ、過重労働になっている勤務環境、医療従事者の心身の健康状態の問題もある。

日本人の賃金は30年間増えていない。資格や能力に見合った給料ではないのは私も感じる。日本で自分と同じ職種仲間と集まった時に給料を聞かれ、正直言いにくかった。しかもこの仲間の半分以上が後に、職場でパワハラを受け続け病んだり寝不足で倒れたり鬱になり退職している。療養のため都会を離れ田舎へ引っ越した人もいる。好きだった仕事が心身の健康状態が保てず、諦める結果になるなんて。

アメリカでは性別関係なく、外国人出稼ぎ労働者によく出会う。母国の家族に仕送りをしている。そういう人達は貧しい国の人だけと思っていた。実際にその割合は大きいだろうけど、日本人も海外に働きに出ないと家族を養えない時代が来るかもしれない。経済的にギリギリで心にも余裕がない生活は、夫婦関係や子どもの数にもマイナスに影響する。

最近、商品の値上げラッシュが続いているようだが、賃金引き上げもそれ以上にされてほしい願う。病気にならない職場環境の見直し、そして日本へくる外国人労働者の待遇の改善も。

人々の生活が楽になっていきますように。