皆さんの体験談

カサンドラの一番の原因に気づいてから、夫婦関係が随分と改善された / Lambさん編

結婚してからの8年間、年に一度の割合で数ヶ月別居を繰り返しては、その度に捺印済みの離婚届も用意していました。

主人の言葉や行動に、これまでたくさんたくさん傷付き哀しみ孤独を感じてきて、どんなに全力でぶつかっても時間をかけて話し合っても通じ合えないことのほうが多くて、時には気が触れそうになったりもしました。

年末年始のお休みの後は必ず爆発していて、丁度一年前の今日も訳の分からない言い合いから限界を迎え、再び別居に至り12月初めまで主人は別にアパートを借りて住んでいました。

しかし、アスペルガーとカサンドラ、他の色々な問題、原因は主人側にだけあると思っていたことが「私の側にも原因があった」ということに気付くことができました。

カサンドラは主人がアスペルガーだったからこそ浮き彫りになった「私自身の問題」だったのです。

  • そんなのおかしいし間違ってる、私が正しいはず!
  • こう言ってくれれば、こうしてくれれば、私もこうできるのに!
  • 私が我慢して合わせてるから上手くやれてるんだ!

そして私は、いつも主人を正そうとしていました。

私から見て納得のいかないこと、理不尽な怒り方や困惑するような態度、発言とは矛盾した行動、危険な結果に繋がるような考え方をしている主人を、いつも正そう正そうとしていたのです。

でもまず正さなければいけないのは、「相手を正そう正そう」とする私自身のその考え方の方でした。

本当に私が苦しんでいたものは、ありのままの主人に対してではなくて、ありのままの主人を受け入れられないでいる自分自身でした。

「相手が自覚して変わってくれさえすれば私は苦しまなくて済むし、夫婦関係だって良くなるはずなのに…」というのが、私の心の中の一番の問題点だったのです。

主人と良好な関係を築いていく為には、あらゆる人間関係や物事における、私自身の捉え方や考え方をどうしても最初から作り直していく必要がありました。

それは、若い頃からずっと乗り越えられないでいた事です。

  • 周囲の人や置かれた環境のせいにする自分
  • 言い訳して変わろうとしない自分
  • その通りなのに厳しいと思える助言には耳を塞いでしまう自分
  • 人に甘えられず頼れない自分
  • 欠点や短所を認められず限界を弁えない自分
  • 人にも自分にもすぐ○✖︎をつける自分
  • 些細なことにも厳しい目で見てしまう自分
  • 自分の失敗や過ちは忘れがちなのに、主人を快く許そうとしない自分
  • そして、自分のことばかり考えて主人を大切にできてない自分

カサンドラは私の心の状態が一番の原因だったからこそ作り出してしまったものだったんだ、と今ではそう理解できます。

嫌なところも恥ずかしいと思うところも全て含めた、弱くて不完全な自分を、他の誰でもない自分で認めて、受け入れられるようになって初めて主人のことを受け入れられるようになりました。

自分の中の歪みを正すと、相手にとって本当に伝えたほうが良いことと、そうでないことが見えてくるようになりました。 私の何気ない言葉遣いや口調や言葉尻が変わり、主人の反応の仕方も少しずつ少しずつ柔らかいものに変わっていきました。

そして、夫婦関係やコミュニケーションが以前と比べれば随分と改善されたのです。

以前は自分だけが我慢して無理して合わせていると思い込んでいたけれど、本当は主人も、たくさん我慢や無理をして気を遣って私に合わせてくれてたんだと思います。

主人が自分らしく私といられることが、今の私には何より嬉しいです。きっと主人は私よりもずっと前から、それを願ってたんじゃないかな、と思いました。

主人のことはとても愛しているし、主人も変わらず私のことを大切にしてくれています。 主人と私、それぞれ表現の仕方は違うけれど、主人が示してくれている愛や優しさにいつも気付ける心の豊かな人になれるよう、自分自身を成長させてゆきたいと思っています。

特にここ4年ほどは体も心も本当にきつかったけれど、今日までずっと変わらず愛し続けてくれた主人に心から感謝しています。

夫婦は互いへの愛さえ見失わなければ、いつでもやり直せると思います。

主人のアスペルガーやADHDの特性、夫と妻それぞれの性格というのは変えられなくても「成長や進歩」という意味で人は変われると実感しています。