Q&A

Q.夫に言えないことや、言っても分かってくれないモヤモヤはどう消化していった?

桜さんは、旦那さんに言えないことや、言っても分かってくれないモヤモヤをどう消化していきましたか?発達障害の人との関わりから生まれる悩みは、友達に説明しても分かってもらえないことがあり余計にモヤモヤしてしまいます。ありがたいことにSNSで同じ悩みを抱える人から共感をしてもらえるのですが、そこから抜け出せないような不安を感じつつあります。

夫に言いにくいことはあるけれど、だから言わない選択をすることは、今までなかったと思う。私は、大切な人との会話を避けたり、言う前から諦めることは、最終的に自分が苦しんでしまう。

夫が分かってくれない私の気持ちは、数日後や翌週など落ち着いて話せるようになった頃を選んで再び夫に話していた。私が分かってあげられない夫の気持ちも、夫は私に再び話してくれた。

自分とは違う他人の気持ちを自分が感じるかのように分かってあげられなくても、自分とは違う気持ちが他人に存在していることは分かり合える。少しずつ二人の違いを理解できるようになり、中間点を見つけて折り合いをつけていった。頭を整理して落ち着いて話したい時は、手紙やメールで伝えることもあった。

自分の素直な気持ちを伝える相手は、目の前の夫でありたい。夫が素直な気持ちを伝えやすい妻でもありたい。

言えない原因は、相手の反応を怖がっている自分

夫は、私の反応を気にして言うのを先延ばしにしていたことはあったそうだ。普段から他人の顔色をうかがうあまり、必要なことを言わないでいるか、聞かれたら本当のことを濁しながら話してしまう。

相手の反応が怖くて自分の気持ちを溜め込んでしまう性格は、幼少期からの母子関係に根本的な原因があることが多いそうで、夫も自分と向き合ったりカウンセリングを通して、触れないでいた心のしこりに気づいていった。もちろん私側にも返答の仕方や言葉選びなどの改善点があった。

「パートナーに言えないこと」や「誰かに分かってもらいたい気持ち」については、外に放って日々やり過ごしていくよりも、自分の内面に焦点を当てて心をケアしてあげることの方が大切だと感じる。

SNSとの関わりで見えてくる悩みの抜け口

SNSは、同じ悩みを抱えている人(表面上は同じでも、なぜそうなったのかを紐解くと様々な要因がある)と簡単に繋がれるけれど、その悩みから抜け出すためには、その人とは別の思考と行動をしなければいけない視点が見えてくると思う。

私も夫も、夫婦間の問題について外に頼ったのはカウンセリング。誰かに聞いてもらいたいだけのちょっとした日々の出来事は、共感をされるとスッキリする場合はある。しかし、長い年月をかけて積み重なっていった夫婦や自分との関係は、ちょっとした日々の出来事ではない。

病気や怪我で専門医にかかるように、心のわだかまりは心の専門医に頼ろうと夫婦で同意した。心と言葉を適切に受け止めてくれる、夫と妻のどちらの味方でもない中立の立場であるカウンセラーを慎重に選んだ。

分かってくれない友達は分かっているかもしれない

相手に話す目的が「自分の気持ちを分かって同じように感じてくれる」ことを期待していた時期は、夫婦関係がうまくいかなかった。友達関係も同じ。他人に共感の強制はできないから、友達に話しても分かってもらえないことはあると思う。自分と同じ経験がないから理解できないのではなく、もしかしたら、そういう友達こそ大切な存在なのでは…と、私の経験から思う。

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