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才能を伸ばすために英才教育をさせるべきか普通に育てるか

7歳のメアリーは、先天的な数学の天才児。彼女の才能を伸ばすために英才教育をさせるべきか普通に育てるか、何が彼女の幸せなのか…、教育や親権問題をも巡ってのヒューマンドラマ。

アメリカでは、同年代と比較して優れた才能を持つ子供を「ギフテッド」や「タレンテッド」と呼ぶ。公立学校にギフテッドのクラスがあったり、ギフテッドの私立学校もある。個々の才能に注目して伸ばす教育。

アスペルガーだろうと言われているFacebookのマーク・ザッカーバーグ氏も、ギフテッドの教育を受けていた。夫も子供の頃に、ギフテッドではないかと両親が学校から指摘を受けている。

発達障害の子がみんなギフテッドであるという意味ではない。しかし発達障害の子は優れた才能を持ち合わせている可能性が高い。だからこそ、アメリカではそれぞれの子供の才能に焦点を当てた教育を大切にしている。

残念ながら、日本ではギフテッドや発達障害の子供の教育プログラムが非常に不足している。学校はみんなが同じペースで進んで子供が平均化されるようなシステムなので、みんなと同じことができないと不安になり、どうにか周囲や社会に合わせようと親も子供も大人も必死になってしまう。

私達の知り合いに、子供にギフテッドの教育を受けさせるために渡米してきたご家族がいる。息子さんは日本の学校では不登校になってしまったそう。また別のご家族は、発達障害の息子さんがいる。お父さんの仕事の関係で日本に帰国したけれど、日本の教育が合わずにまたアメリカに戻ってきた。

発達障害あるなしに関係なく、ギフテッドであるかないかに関係なく、子供達が楽しく個々の好きなことを伸ばせるような教育システムや社会になって欲しい。そんなことを考えさせられる映画だった。