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「ん?」そしてやっぱり、夫が思い浮かぶ

主人公はアスペルガー症候群を描いたものではないかと言われているコンビニ人間を読んでから、村田沙耶香さんの素晴らしい作品に興味を持ち、別の本も何冊か買った。今読んでいるのはエッセイ集、となりの脳世界。

“私の脳の中はこんな世界です”と書いてある通り、子供の頃から日常まで彼女が感じたことが書かれている。

読み進めているうちにとても興味深く感じてきた。なぜかと言うと、夫の特性にそっくりな場面がいくつも出てくるから。

不思議な行動や発言も多々あり「分かる分かる!」と共感するよりは「ん?」と首を傾げてしまう。友達からもツッコミを受けている様子が書かれている。そしてやっぱり、夫が思い浮かぶ。今まで夫が話してくれた子供時代~今までの話とそっくりだと思う箇所がいくつもあった。

そんなことを思いながら表紙を改めて眺めると、真っ直ぐ一点を見つめて無表情な女の子(村田さんかな)がいる。悲しそうだ。しかし脳の中の女の子は、別世界の宇宙人と手を繋いで楽しそうにしている。

そういうことなのか⁉️そういうメッセージが込められているのだろうか⁉️

これは奥深いエッセイ。村田さんがもっと好きになった。