皆さんの体験談

変えられるのは自分と自分の在り方 / さやかさん編

2020年全世界がコロナに影響された。私も大きく影響された一人だった。今まで普通に出来ていた事が出来なくなってしまって気が付いた事も多かった。

夫との夫婦関係で私は長い間大なり小なり悩み続けていた。今思えば子供がアスペルガー症候群と診断されるずっと前から話がかみ合わない違和感など小さく見過ごし続けていた。

違和感を感じる度になんとかやり過ごしていたのが、コロナ禍では自分の気持ちを紛らわす事が出来なくなっていった。一人になれる時間が減って、気晴らしなど簡単に出来ない。

1年間をかけて私が行ったこと

去年夫が私をとても傷つける事を言った。普段冷静に客観的に夫婦関係を眺めていた私の中の何かが爆発した。この1年間で学ぶことになったのだが、私は他人との間の自他境界線(バウンダリー)が曖昧で、夫はそれをひょいひょいと超えて苦痛をもたらしていたのだ。

その後1年間をかけて私が行ったことを時系列に並べてみたい。

  1. 夫に怒りを爆発させる
  2. 夫に家を出て行ってもらう
  3. 人生初のカウンセリングを受ける
  4. 冷静に自分の現状を見つめる
  5. 夫と夫婦カウンセリングを受ける
  6. 怒りを解く訓練をする(カウンセラーの指導のもと)
  7. 認識の歪みに気が付く(カウンセラーの指導のもと)
  8. 自分自身を振り返る
  9. 自分の子供時代に問題の根源があると気が付く
  10. 自分の中の自分の問題に自分が向き合う(現在進行中)

変えられるのは自分と自分の在り方

夫婦カウンセリングを受けても尚、今でも夫は自分が夫婦問題の原因であるとは全く受け付けない姿勢を貫いている。

他人は変えられないし、変えられるのは自分と自分の在り方だという結論に辿り着く。何度も何度も苦難にぶち当たっても、行きつく結論はこれでしかなかった。

最初はその事実に腹がたっていた。自分ばかりが多大な努力を続けている錯覚に陥っていた。

苦しんでいるうちにさくらさんの発信するブログに出会った。彼女の問題への取り組み方に感化されて私も自分自身に目を向けていった。

ほどなく自分という深い井戸の淵に立っていた。普段意識することのない過去の遠いところまで眺め始めていた。そこからはあっという間だったように思う。

従属する側とされる側

結婚した当初は同等だった夫婦関係が、問題が発生するたびに私が折れるという事を繰り返し、いつしか「従属する側とされる側」という歪な関係性になっていた。

夫の特性ばかりではなく、私にも原因の一旦があった。自分の気持ちを他人に伝えるのが苦手だったり、他人の期待に応えたいと思ってしまう。中でも自他境界線が曖昧で、他人の要求を安易に受け入れすぎていた自分に気が付いた。

認めるのは非常に辛かったけれど、子供時代の経験が自分の中でプログラム化されていて無意識で生きづらさを抱えていたわけだった。

気づきはあちこちに転がっている

今は夫と子供達への接し方を変えた。そして毎日出来る事に目を向ける、というマントラを唱えている。出来ないことに目を向けても仕方がない、と気が付いたお陰て少し前に進めた。

外に目を向けていた頃はアスペルガー関連の書籍を散々読み漁っていた。今は疑問が起こると自分の中の潜在意識に問いかけてみる。起こる出来事全て「どうしてこれが起こっているんだろう、どうして私はこう感じたんだろう、どうして夫は(子供、彼、彼女は)こう言ったんだろう、こうしたいんだろう?」と。

その答えは自分の中の未解決のトラウマかもしれないし、無意識の思い込みが原因かもしれない。夫の中のインナーチャイルドの仕業かもしれない。気づきはあちこちに転がっている、と最近は思えるようになった。

自分の行動力を全快にした

今回の気づきに大きく影響した事。

  1. 自分の行動力を全快にした(自分と子供達の人生に大きく影響する、と悟ったから)
  2. 自分が元々持っていた直観と本能を信じてあげた
  3. もともと自分や他人の事を客観的に見る傾向がある(アメリカの大学で心理学を学んだ経験がある)
  4. さくらさんの発信を見て感化された

毒親育ちだった

さくらさんのブログと動画を見つけた頃、妹と話したことが切っ掛けの1つでもある。彼女と話していてぽろっと言った事がパンドラの箱を開けたようだった。

「小学生高学年頃からお母さんのネグレクトが辛かったな…」母も認めていたけれど、妹には手を抜いていた。私は過干渉が嫌で嫌で18歳で家を飛び出した。その時に初めて「毒親」というキーワードが浮かんだ。

最初はえ?え?って腑に落ちなかったけれど、その後、一気に今まで検索すらしたことの無かった”毒親”についてリサーチをした。

高橋リエさんという毒親のエキスパートのようなカウンセラーさんが存在する。彼女の動画やブログなどで色々な知識を一気に蓄積した。私がなんとなく感じていた我が家への違和感、がはっきりと輪郭を持ち始め、機能不全家庭、アダルトチルドレン、という言葉が初めて実感を持って理解できた。

1年間で得た教訓

怒りの感情は出来るだけ早い段階で解消するのが良い。

苦しんでいる人達は、相手に対する怒りの感情を強く持っていると思う。自分自身に対しても。

  • まずは怒りを解く
  • 自分自身を許す
  • そして他人も許す

この過程は出来るだけ早い段階で解消したほうが良い、というのは去年1年間で得た教訓だった。