皆さんの体験談

発達障害があるかないかではない / マユさん編

夫は明るく子供のように純粋な人です。診断は受けていませんが、アスペルガーに当てはまります。

心理士と共に自分の生い立ちから振り返った

私は心療内科で心理士のカウンセリングを受けています。今年で3年目で、今後も継続予定です。そこで「自分自身を大事にすること」を思い出せました。まず、心理士と共に自分の生い立ちから振り返りました。そこで私が両親に対して「もっと私を理解して欲しかった」と非常に強く想っていることが分かったのです。親にして欲しかったことや、理解して欲しかったことを、夫に対してしていると気付いたのです。

夫のアスペルガーを知りたいと思い、子供の発達障害について勉強し保育士の資格も取りました。そして、療育の現場も経験しました。「自分にとって障害とは何か?」「自分と障害のある人との差は何か?」「自分と夫の違いは何か?」について考えるようになりました。

どんな人でも、IQの違いや発達障害の様々な特性の違いがあるだけで、広いグラデーションのどこかに位置しているのです。発達障害があるかないかではなく、夫も私も、自分が普通だと感じている人達も、それぞれが異なる場所に位置しているし、異なるけれど延長線上にいると分かったのです。

大人も子供も基本の特性は一緒だったので、原因の理解と対策ができるようになり、夫婦関係がうまくいくようになりました。

夫婦で一緒に乗り越えたい

心理士から「夫を愛していて、心から一緒にいたいのか?」と何度も聞かれました。私にとって愛とは漠然としていたので「愛してるか分からない。夫といるのは辛いこともある、でもなぜか離れられない。」と答えていました。「なぜ夫と離れないのか?なぜ夫と離れられないのか?」と考えた時、辛い時こそ夫の言動を理解したい、そして一緒に乗り越えたいと思ったのです。

私は「相手を理解したい」という想いが人一倍強いのだと思います。それでも、最終的に本当に精神的に無理になったら「夫と離れても良い」という選択があったのも良かったです。

辛い時期に悪影響だったこと

カサンドラでヒットする個人ブログを読んだことです。相手をなじる、スピリチュアルに傾倒する、自殺をほのめかす、などプラスになる情報が無かったです。

それと、自助グループに参加しましたが一回で辞めました。主催者はカサンドラを乗り越えた人として参加者から頼られる存在として会を仕切るので、救う人と救われる人の構図ができていて、ここにまず違和感を感じました。

更に話を聞いていると、本当に夫と向き合っているというより、酷い夫を受け入れた自分を美化しているように感じました。もっと言うと、会を主催し誰かを救っているつもりになることで、自分も救われようとしている気がしました。自助グループが「共感依存」のような場ではなく、もっとお互いを支え合うような雰囲気なら良かったです。

自分自身を大事にする

自分の生き方や感じ方は、自分一人で作ってきたものではなく、今まで関わってきた人々や環境から作られたものです。

考え方の全く違う人や家族がいてもいいけれど、その人達に、私の生き方や感じ方を干渉したり否定する権利は無いのです。だから自分の生き方や感じ方に自信をもって、自分自身を大事にすることを一番に考えて下さい。