皆さんの体験談

Alanさんはカウンセリングに通い始めていつ頃から変わってくれた?

国際結婚をしてアメリカに住んでいます。夫がアスペルガー症候群と診断されて半年がたちました。

カウンセリングに通い始めて3ヶ月になりますが、夫は一向に変わりません。それどころか「自分の生きたいように生きる」と言い出し、以前よりも私に意見に強く反論してくるようになりました。

カウンセリングは全く効果がないどころか、夫の言動は酷くなっている気がします。近々カウンセラーに夫を説得してもらうように相談しようと思っています。

アランさんはカウンセリングに通い始めていつ頃から変わってくれましたか?

変わらない夫に対して、自分はどうしたいのか?

「夫が一向に変わらない」という点について。私の夫も変わっていません。「私の理想の夫」には変わっていません。

もし「夫が一向に変わらない」という内容が、暴力やアルコールのトラブルなど(うちの場合は金銭トラブル)家庭や家族に深刻な問題を招いている夫の問題の場合は、本人が改善していく必要はあると思います。

夫の金銭感覚については改善してほしいと思っていたので、夫婦で話し合いを重ねました。ここは夫婦で分かり合えないと困るところです。それでも数年はかかりました。相手がすぐに変わることへの非現実的な期限は設定せず、カンセリングなど第三者を加えるといいと思います。

もしここで、夫が家庭に悪影響を与えている自身の問題に向き合うことを拒否し、何年も何年も自分がずっと悩まされている状態は変わらないままだったら…?

「変わらない夫に対して、自分はどうしたいのか?」という自分の気持ちと行動が大切になります。相手のあり方で自分の手に入れたい幸せや自己評価が決まってしまうと、お互いが苦しくなってしまうと思います。

相手は変わらないけれど、そんな自分もまた変われないまま。依存的な関係ではなく自分の足で一歩抜け出すと、自分のための新たな景色が見えるのではないでしょうか。

人と分かり合えないことに慣れていない日本人

それ以外。以前は、夫の返事が自分が想像していたものと違ったり、なんでいちいち言わないと行動してくれないの?わかってくれないの?とイライラすることがありました。

この気持ちが強いと相手に怒りを感じてしまいます。人と自分は違うことを前提とし、コミュニケーションを交わす方が健康的な人間関係を築けると気付きました。

自分と他人は違う人間。たとえ夫婦でも。

「自分の考え」を「自分以外の人間」に押し付けて、「自分と同じ考えを持つ」ように「自分と同じような行動をする」ように説得する、なぜならそれが普通でしょ?という考えは私が改善しました。

妻が日本人だったからこそ、苦労した夫

日本人は空気を読む能力を育むことに重点を置くので、言葉にして分かりやすく相手に伝えるスキルは十分に身につけていないと思います。私が留学でアメリカにきた頃に、カルチャーの違いの一つとしてぶつかった壁です。

小さなことでも、言葉にしないと相手には自分の気持ちは一切伝わらない。他人は、自分と同じ考えをしていなくて当たり前。だからと言って、それは悪いことではない。どちらかが合わせる必要もない。

日本人の私が妻だったからこそ、夫が苦労した点です。

私が日本で当たり前だった空気を読むスキルや「こういうことにはこう考えてこういうのが普通でしょ?言わなくても!察してよ!」のような考えが、夫婦関係がうまくいかなかった原因の一つです。

同じく国際結婚をしたフォロワーさんから教えていただいたPodcast (海外の聞く文化と日本の推測する文化) があります。

カナダにきて、他人が自分が希望する行動をとってくれないことに苛立っていた。夫や友達にその不満を言うと、「え?それあなたから言われてないよ?」と言われた。

確かに言わないのに理解しろっておかしい。肝心なことを言わないのに欲しいものが手に入らなくて不満を持つなんておかしい。言わないでモヤモヤするより、言ってスッキリする方がいい!

私は夫に出会う前からアメリカで働いていたので、ここの違いが分かっていたつもりでした。それでも夫婦になった時は、夫に日本の「推測する文化」を押し付けていました。

カウンセラーに対して、自分を有利にする要望は禁止

私達はカップルカウンセリングに初めて行った時に、セッションを始める前にカウンセラーに「夫が間違っていると言ってください、妻が間違っていると言ってくださいと、とパートナーには内緒でお願いされることがあります。そのような要望は受け付けませんので辞めてください」と言われました。

いやいや、まさかそんなことしませんよ!と驚いたのですが、カウンセラーを自分の味方につけようと争ってしまう夫婦が多いのだろうなと思いました。

カウンセラーは中立的な立場の人です。もしそのような要望を受け入れてしまう人なら、そのカウンセラーさんは適切なカウンセリングができる人ではないと思います。カウンセラー選びも大切です↓

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自分と違う人間が仲良く生きていける秘訣

カウンセリングに通いだしてから「自分の生きたいように生きる」と言い出し、以前よりも私に意見に強く反論してくるようになりました。

カウンセリングでの主役は、自分の心。何を思っているのか?なぜそう思うのか?自分がどうしたいか、なぜそうしたいのか?

今まで深く考えたことがないようなことに対して、自分自身に問いかけて、自分がどう生きたいか、これからどうありたいかが見えてきます。

「自分の生きたいように生きる」と、直訳的に捉えると自己中でわがままな印象になってしまうのですが、「自分らしく生きる」という意味ではないでしょうか

私は夫婦がそれぞれ自分らしく生きていることが、自分と違う人間が仲良く生きていける一つの秘訣だと思います。