さくらの気持ち

なぜあなたはアスペルガーのパートナーに惹かれたのですか?

結婚前に旦那さんのアスペルガー症候群が分かっていたら、結婚していましたか?

SNSを始めたばかりの頃にたくさん来た質問。今思うと失礼だこと。夫婦関係の改善を前向きに頑張っているアスペルガーの人やそのパートナーがどう感じるのか、相手の気持ちを想像する前に躊躇なく聞いてしまう心や、無意識の偏見には向き合う必要があると思う。

皆さんの気持ちも取り入れながら、私の心を綴りました。

結婚する前に旦那さんのアスペルガー症候群が分かっていたら、結婚していましたか?

この質問の答えは、結婚していたか、結婚していなかったか、という二択で答えているものではない。本当に注目しなければいけない視点は、相手をジャッジすることではなく、自分自身を知ること。

なぜ自分は夫に惹かれて結婚したのか?

なぜ付き合っている時に夫の違いに気づけなかったのか?

むしろなぜそこに好意を持ったのか?

他の人から見たらあまり良くない夫の言動も、なぜ自分はそう思わずに容認していたのか?むしろ問題行動を助けていたのか?

自分を知ろうとしたことはあるか?

ここを知らないと、もし今の夫と結婚していなくて、他の人と結婚していても、その他の人も似たような人だった可能性があり、今と同じような心境を訴えていた。

自分のことを知らないと、再婚しても似たような人を選ぶ可能性がある。逆にいうと、いつも自分に好意を持ってくれる相手は今の夫に似たような人。

または、どんな人と結婚しても相手への不満は出てきて、幸せを感じられずに生きてしまう。

よく「夫が結婚後に豹変した!」と聞く。付き合っている時は優しかったのに、結婚した直後に冷たくなって全然違う人間になった、と。

私も結婚後、夫の変化にかなり困惑していた。どうしてあんなにおしゃべりで優しかったのに、一緒に暮らし始めた途端、無口で冷たい人になったのかな…。ここの夫の気持ちはこちら↓

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なぜ自分は夫に惹かれて結婚したのか?

「自分と似たような人」だった。

自分もアスペルガーとかADHDだったとかそういう意味ではなくて。そういう方々もフォロワーさんの中には実際にいた。

なぜ自分は〜を逆に考えると、自分だって夫に好かれて夫から選ばれている。問題だらけだった夫は「私」という人を妻に選んだ。偶然ではない。

結局、人は似た者同士と結婚するというし本当にそうだと思う。それぞれが抱えている心の問題を、よくない意味で補い合える同士でペアになる。「この人とは不思議と相性がいいな」という一緒の「何か」を持っている人に安心して、自然に惹かれていく。

その「何か」というのは、心の奥底にある寂しさや孤独、トラウマ、幼少期に満たされなかった欲求。それらの心の傷を無意識に相手に癒してもらうとすると、関係はうまくいかない。

親子関係で満たされなかった欲求を夫に強く求めていて、自ら孤独や自己否定を招いていました。

事実、夫には共感が欠けています。心が引き裂かれるような思いになることがたくさんあります。

しかし、私が共感を求めすぎる傾向が強すぎることにも気づきました。夫にばかり求めていたのは、自己肯定感の低さからきていると思います。

夫が向き合ってくれないとばかり不満に思っていましたが、相手ばかりを変えようとしてしまう自分にまず向き合いたいと思えました。こんなネガティブで否定的な自分を脱出して、変わりたいと思いました。

私の父と母が発達障害の傾向があることに気づきました。子どもの頃にわかってもらえなかった私の気持ちに涙したり、普通の家庭では起こらないような問題に恥ずかしさや苛立ちを感じてきました。

私の夫も発達障害の傾向があります。数々のぶつかり合いを繰り返してきた中で、夫に抱く気持ちは私が幼少期に両親に抱いていた気持ちと同じだと気づきました。

人は自分が知っている記憶からパートナーを選びます。親子関係と夫婦関係の繋がりを知ってから、自分自身に柔軟に向き合えるようになりました。社会ではあまり目立ちませんが、私も発達障害の傾向があるのかもしれません。否定したくなる人の面は、自分自身の認めたくない面。自分を知りゆく中でまずは自分との関係を改善していきたいです。

私の望む夫になって欲しいと伝え過ぎていた事、その伝え方も自分が正しいんだという思いから強くなっていた事に気付きました。

最初はもちろん夫の無神経な言動から始まった事でも、夫をどうにかしようとするのではなく、「大事なのは私の気持ちに最初から向き合うこと」だったと気付けました。

夫の問題と思う事も私が考える問題ではなく、それは夫自身の問題で、そこを無理矢理変えようとするから自分が辛くなっていったんだと思います。

″私の理想の夫″にこだわっていたら、夫の努力にも気付けないですもんね。自分自身に向き合えたことで前の自分より今の自分の方が好きになれました。夫に感謝しないとです。

私の自己肯定感の低さ、イライラしやすく相手を変えようとする性格から夫の行動を自分にとって理不尽と決めつけ、勝手に悲劇のヒロインに仕立て上げてしまっていました。

そして、私の夫はアスペルガーではないと思います。

子供を産んでからその特性はより強く出ていると思います。でも分かっていてもなかなか自分の暴走を止められません。夫は冷静に、その言い分はおかしい、被害妄想が過ぎる、と辛抱強く私に付き合ってくれています。

他人に流される人ではないので、それが救いです。自分を変えなくてはと本を読んだり、さくらさんのような投稿者を見て考え方を勉強したりしています。

アダルトチルドレンについても勉強してみたいと思います。気づきをありがとうございました。

なぜ結婚前に気づけなかったのか?

付き合っている時に夫に対して「??」と思うことはあった。

それは夫のアスペルガーの特性ではなく、幼少期の家庭環境からくる夫の心の問題だった。そして私は、日本の教育からくる心の問題があった。

夫婦関係が崩れていって、自分自身と向き合う必要性の機会がなかったら、自分の心の問題にも一生気づけなかったと思う。

「付き合っている時は夫が演技していたから別人だった」という声も聞くけれど、自分も含め人は好きな人に好かれようと多少は演技をすると思う。ここはやはり、相手と自分は似たよう部分があったから気づけなかった、に繋がる。

夫と自分は正反対だったからこそ心惹かれたつもりだったが、結局は私達の心の奥底は似ていた。

「私は」見過ごしたり、見落としていた

今になって気づいた結婚前の夫の問題発言や行動は、カウンセリングに行き始めて、自分自身を知るようになってから分かるようになっていった。

問題の種は、付き合っていた頃からすでにまかれていた。

しかし、当時は二人で話し合える関係を最初から築けず、彼の主観に合わせるような関係が徐々に出来上がっていた。

きっと他人には引っかかる部分でも、「私は」見過ごしたり、見落としていた。しっかりとした自分の考えがなかったから。夫も、そんな私が抱えている心の問題に気づけなかった。自分の中身を知る前に、相手の中身まで気づけない。

問題の種は、芽を出し始めた。何本も。その芽はどんどん成長してしまい、気づいた時には簡単には刈り取れない根の広い深いものになっていた。

国際結婚だと「文化の違いかな?」

国際結婚をした方々からも意見をいただき、同感した。

多少合わないところがあっても「文化の違い」と思ってしまう部分はあると思う。育った家庭どころか国が違うので、常識が違うのは当たり前。

宗教も関わってくるともっとそういうのはある。違いを受け入れる場面は、日本人と付き合うよりは遥かにたくさんある。

私は、夫と家族の関係が「何かちょっと気になるな」とは、結婚前から感じていた。でもアメリカの家族は日本の家族の形と比べて、大人になってからも距離が近い。日本だとすぐにマザコン!とか言われてしまうことも、アメリカではそんなことない。

親とのコミュニケーションは多いし、家族とハグしたり頬にキスもするし、愛情の言葉も掛け合う。日本は恋人と過ごすクリスマスなどのイベントでも、アメリカは家族で過ごす。

私が夫と両親の関係に対して疑問に思っていたことは、「まあ家族が仲が良いのはいいことだし、これが海外の家族では普通なのかな」とは思うようにしていた。

私自身の軸が父親に傾いていたこと、ごまかしていた記憶や気持ち、「父親が気にいる夫」を押し付けようとしていたこと等…ずっと前から気づいていたのに見て見ぬ振りをしていたことを、認めることができました。自分に向き合ってその部分を冷静に考えたら、「父親と正反対の人」を自分自身で選んでいた事に気づきました。

正直に言うと、結婚前に自己分析が出来ていたら夫を選んでいないかもしれません。自分の目を瞑りたい部分に向き合い始めてから、夫に対しても冷静に、前よりも優しさを持って接することが出来ています。私が感じていた「夫のいいところ」も、再認識することができました。まだ何も解決はしていませんが、さくらさんも仰るとおり、自分に向き合うことの大切さを実感できました。

コロナの影響でまだ先になりそうですが、きちんと医師や心理士さんに頼って、私達夫婦に合った暮らし方を見つけていきたいです!

いつも誰かに与えてもらう期待ばかりをしていて、夫と共依存関係になっていると思います。私の育った家庭が安心できる環境ではなかったので、完璧な家庭像が自分の中にあり、その理想を夫に押し付けているのも原因だと分かりました。

相手から与えられる幸せで自分の価値が決まっていて、そしてそれが満たされることはないと気づきました。今までずっと、自分に向き合うより夫のせいにした方が楽でしたが、それではいつまでたっても苦しみからは抜け出せないと分かりました。

私はなぜいつも相手の行動ばかりを変えようとして、自分では状況を変えることができないのか、自分の過去をしっかりと見つけ直し、今こそ向き合うべきだと決心しました。自分がどうしたいか、私が楽な生き方ではなく子供は本当はどうしたいか、きちんと自分軸を持てる母になりたい、変わりたいと思います。

旦那のことを考えるうちにふと思った。旦那がASDかどうかは、最終的に関係無くなる気がしてる。大事なのは自分と向き合うことが出来るかどうか。自分はどんなふうに育って、過去の経験からどんな傷を心に抱えているのか。それによって、外部からの言動を受けた時、それに自分がどういう傾向の意味づけをしてるのか知ること。自分はどうしたいか。なんだか少し何かのしっぽを掴んだ気分。

なぜ夫の問題言動を容認していたのか?

私は両親が共働きで、親にあまり構ってもらえない子供でした。親に振り向いてもらおうと、親から要求を受けると嬉しくてそれに懸命に答え続けました。そして代わりに愛情を得ていました。愛する人から愛情を得る方法は、相手の要求を受け入れることだと学んでいきました。

夫の育った家庭環境も複雑でした。私達の夫婦関係は、夫の要求を受け入れることで、私が自分の価値を見出していて、逆に夫は、私に要求を叶えてもらえることで自分の価値を見出していました。

自分達の問題には気づけず、お互いの心の凸凹を、悪いやり方で二人で補い合ってしまっていました。

夫の育った家庭は、父親がアスペルガーっぽく、両親の仲があまり良くない家庭環境で育ってきました。

私はごく普通の仲良しよりの両親でしたが、母親が過干渉で、なんでも先回りをしてやってしまう人でした。私は自分の気持ちを尊重するより、親が褒めてくれることを気にしながら育ってきました。ということに今になって気づきました。

今でも些細なことでも親には迷惑がかけられないからと親の前では我慢しがちになります。私達が結婚したのも、少し子供っぽい夫に、なんでも先回りしてやってあげる母とそっくりな私は相性が良かったのだと思います。

生育歴はパートナー選びに関係している

相手に問題言動がある場合、責める要素はいくらでもあると思う。でもそんな所に惹かれてしまった自分自身を知ることは、もっともっと大切。自分の「無意識」を探ること。

その問題言動とアスペルガーを切り離して考えることも大切。

夫がアスペルガーじゃなかったら幸せだったはず、
環境が違かったら幸せだったはず、
〇〇だったら幸せになれたはずなのに。

そのような考えは、どんな人と結婚してもどんなに恵まれた環境にいても、幸せを感じることから遠ざかってしまう。

様々な感情を持って生きてきた自分の心と現在の言動の関係性を知る機会を持つと、辛い状況を招いている原因を1つでも知るきっかけになる。

私達は、自分達がそれぞれ抱えている心の課題を投げやりにして、お互い相手のせいにしたままにしなくて良かった。カウンセラーを頼り、自分自身に向き合ってこれたのは「私は夫とこれからも人生を共にしたい」と心に決めた強い想いがあったから。それは夫も同じ。

夫との出会いは、自分自身の取り組むべき課題に気づかせてくれるくれる出会いだった。それは夫にも言えること。

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