皆さんの体験談

私が取り組む姿を、子供達に見せれば良い(アオイさん編)

私達は、3人の子供がいる5人家族です。

私は夫婦関係が上手くいかないと、もがいてもがいて…10年以上が経過していました。

そんな時に知人から「あなたの旦那さんはアスペルガー症候群の可能性があるのでは?」とアドバイスをもらいました。もともと医療現場で働いていた私は、確かに思いあたる点が多くありました。

主人がアスペルガー?次に私が行動したこと

それから発達障害の知識を増やすため、文献、本、情報を集め始めました。

行政にも相談をし、心理療法士の資格を持つ方と話ができました。

-アスペルガーの特性
-コミュニケーション方法
-本やカウンセラー紹介
-子供へのケア
-離婚する場合の相談*

*一度利用しただけですが、具体的にどのような手順が必要か、養育費についてなどを話しました。

これらを無料で教えていただいたり、相談できたのは本当にありがたかったです。ただ、私の住んでいる地域の窓口の方は、知識があり的確なアドバイスをくださったのですが、都道府県の方が同席する機会があり、その人の対応は残念でした。

「男なんて、そんなもんですよ」

私は何とか藁を掴む思いだったのに、深く傷つきました。直後に電話があり、なぜか地域の担当の方が謝罪してくださりました。担当者によって知識の差があることを知り、私は地域の担当者さんに恵まれたんだ、と痛感した出来事でした。

私が取り組む姿を、子供達に見せれば良い

主人は家庭内で自分の主張を振りかざすタイプです。夫婦の間で私が一番大変に思っていたのは、主人が大声で怒ることでした。

そのことに関して、カウンリングの先生からこう言われました。

あなたからご主人にアスペルガーのことを伝えても、デメリットの方が多いと思います。

家族ではない誰かから指摘をされ方が良いと思います。それか、本人が社会生活で困って診断に行くとか…

それを聞き、私が主人の特性を学び、私の対応を変えていくことにしました。なので、主人は診断は受けたことがなく、アスペルガーの自覚もありません。

先生に、「お子さん達は、あなた達を見てパートナーシップを学ぶんですよ」と言われました。

夫婦関係は酷かったので、正直焦りました。

でも、すぐに離婚や別居を勧められることが多い中、「あなたが取り組む姿勢を、お子さん達に見せたら良いのです」と、アドバイスをいただけたのは救いでした。

主人の特性を把握する

カウンリングでは、主人の特性を把握すると共に、具体的なコミュニケーション手段を教えてもらいました。

  • アスペルガーの人は表や図、新聞記事、本の情報が入りやすいこと
  • 興味がないことは記憶に残らないので、繰り返し伝えること
  • こちらの質問に対して質問で返ってくる場合、相手の質問には答えず、あくまで自分の質問にのみ焦点をしぼること
  • 言葉だけではなく、ラインでの伝達もすること

ラインのやりとりは、1対1だと主人は攻撃的になるため、我が家は義父母に協力してもらい、グループラインの中でやり取りをしています。

その時点で社会になるので、スムーズになります。これは、先生から、大変有効的な手段と言われました。理解のある義父母だから成り立っています。

そして、私の主人に対する苛立ちが減り、主人は大声で怒ることが徐々に改善されていきました。まだまだ取り組み中ですが、主人の特性への理解を深められたのは、ありがたかったです。

アスペルガーの良さが注目されたら良いと思うまでに、私の受け取り方は変化しています。

父親もアスペルガーだったんだと気づいた

自分自身に向き合うキッカケにもなりました。

自分の考えの癖みたいなものに、気づいたのです。

私は、父親との関係性が影響していました。父親も、アスペルガー症候群だったんだと気づきました。

まずは自分で自分を癒し、自分を大切にすることが大事です。

カウンリングは自分の思いを確認する、貴重な時間になりました。

娘は私の取り組む姿勢を見てくれている

数ヶ月前のことになります。

長女に「ママはいろいろ取り組んでいるんだ。どう思う?」と、聞いたら「うん。全然違う」と笑顔で言ってくれました。

そして、「どっちもどっちだね」と続けて言われ、子供という存在は無敵だと感じました。

「そう!正解はないんだよ。いろんな人がいて当たり前なんだよ」と返しました。

娘は私達の側で、しっかりと私の取り組む姿勢を見て、感じてくれています。

今度は私が苦しむ人に寄り添いたい

取り組む中で、私の気持ちに変化がありました。

いまだに、主人から言われた言葉は繰り返し思い出してしまいます。ただ、そこに浸るのではなく「学ばせていただきました」と、捉えています。

「言葉は武器になる」を、知りました。

書道が趣味なので、言葉を学び直しています。私は綺麗な言葉を学び、使おうと思います。

また、私には目標があります。

私は苦しんだからこそ、助けてくれる家族や友人、カウンセリングの先生への感謝が深まりました。

なので子育てが一段落したら、私のように苦しんでいた方に、今度は私が、何かしらの形で寄り添いたいと思っています。

カサンドラ症候群に気付けて本当に良かったです。

アオイさんのコメント:「これからの夫婦関係がどうなるかは分かりません。でも、小さな喜びを積み重ねていき、自分が整うことを最優先に人生を楽しみたいと思います」

今までお話をシェアしてくださった方々から、パートナーの発達障害のことで窓口や電話相談した時のご意見や注意点の共通点をまとめました:

  • カサンドラの人が電話や窓口で相談する時、話すポイントを絞り、目的は何かをハッキリと話さないと、単なる夫婦間の愚痴だと思われてしまう時がある。話す態度や内容で、誤解を招く可能性がある。
  • 目的が「相手を変えたい、相手に自覚をさせるにはどうすれば良いか、相手におかしいと指摘をして欲しい」などの要望の場合、窓口の人ではなくても無理なお願いになってしまう。相談する側の事前の理解や知識も必要。
  • 発達障害の配偶者を持つパートナー側のサポートがないことへの不満をよく聞くが、第三者が間に入って夫婦関係の改善を全面サポートしてくれるわけではない。夫婦のことは夫婦で取り組まなくてはいけないが、夫婦で一緒に進めなくても、気づいた側から「自分の課題」に取り組んでいく必要がある。
  • 家庭内暴力がある場合は別の課で対応される。
  • 担当者さんの知識の差により、残念ながら対応がまちまちになってしまうこともある。
  • 資格(臨床心理士 or 公認心理師)を持ったカウンセラーさんを選び、自分の家庭のケースを相談できるカウンセリングに通うことが大切。SNS、ネット、本には、”自分達の”夫婦関係改善の方法は書いていない。(私も一番同感する所です!)

今までいろんな方の体験談をシェアしてきて気づいたことなのですが、発達障害当事者でもパートナー側でも、どちらかが医療関係で働いている場合は事がスムーズにいくことが多いと感じました。

私の夫も元医療関係で働いていました。そして、指摘した時のアスペルガー症候群の自覚がスムーズでした。夫曰く「認めたくないから認めない」という「感情的な判断」が避けられて、客観的に自己分析ができたのは元医療関係で働いていた経験が大きいと言っていました。

また、アオイさんのようにパートナー側が医療関係で働いている場合も、パートナーへの理解をスムーズに受け入れられたり、自分自身に向き合う過程で感情的な判断を避けることは、同じような事が言えると感じました。